物語

第30話:元カレからのメール

土曜日の朝、香苗は自分の部屋で動画配信を見ていた。   特にこれといってやることもなく、部屋で寝転びながら美容整形のチャンネルを見ていた。   (ふーん、こんな風になるんだ…。) 自分が整形をしようと […]

第29話:新たな人生の始まり

香苗は久しぶりにカフェ・リーベルに来ていた。 ひとつ前の恋人と、ここで別れ話をしてから、なんとなく足が遠のいていた。   今日は平日の仕事休みだった。 なんとなく、自分もそろそろ過去に踏ん切りをつけたくてこの場 […]

第28話:看板

「…。」 鉛のような心抱えて、香苗はロッジにきていた。   昨日、仕事でちょっとしたすれ違いがあった。 誰が悪いというわけでもなかったが、色々な人の言い分が錯綜し、香苗が変に注目され悪者のようになった。 &nb […]

第27話:心の荷物を下ろす

早朝、大雨が降った。 香苗はその音で一度目覚めた記憶があった。   土曜日の朝、ベッドから出てカーテンを開けると、まだ地面が湿っていた。   (ああ、早朝にふった雨のせいか…。) そう思いながら眠たい […]

第26話:騒音と活気の町

ブーン…ブーン…   香苗は、耳の中で継続してなり続ける重低音の中にいた。 足はむくんでじんじんとしていた。   香苗は飛行機の中にいるのだ。 日本からインドへと飛び立つ長距離便だ。   飛 […]

【第25話:庭の掃除】

朝はやく、真くんは神社の掃除に来ていた。 地域のコミュニティの関係で、ときおりボランティアで掃除に来ているのだ。   まだしんとした空気の中に、昇り始めた朝日が注ぐ。 時刻は早朝だ。 床をはく箒の音と、時折現れ […]

第24話:祝福の朝日

「池川さん、今日はよろしくね。日勤でお産三人はいって、一人は昼間に経腟、一人はさっきオペ室で生まれてNICUに。もう一人は、うーん、今日の夜勤帯かなあ。」   「はい、わかりました。もう一人は38週で初産婦です […]

第23話:深紅の別れ

カラン、コロン、カラン…   「こんにちはー。」 香苗がロッジのドアを開けて中に入ると、妙子さんがテーブルにパソコンを置いて作業をしていた。 パソコンに向かって文章を打ち込んでいる。   真くんは、キ […]

第22話:離婚

「それで、彩さんはこれからアメリカに?」 真くんは、黒のワンピースをエレガントに着こなす女性に、レストランのテーブルをはさんで問いかけた。   「そう。私はアメリカに帰ろうかなって。ほら、私は父が日本人で母がア […]

【第21話:自分たちの解釈】

カシャン、カシャン、カシャン、カシャン… 妙子さんが占いのカードを切っている。   「ねえねえ、これどう思う?」 妙子さんはカードを並べたものを眺めながら真くんに問いかけた。   「ん~?俺は占いのこ […]